柑橘系の果物一覧|柑橘類の種類と特徴をわかりやすく解説!
柑橘類(かんきつるい)は、私たちの暮らしに身近な果物のひとつです。
ビタミンCが豊富で、風邪予防や美肌づくりにも効果的。甘酸っぱい香りや爽やかな味わいは、食卓に彩りを添えてくれます。
この記事では、「柑橘系の果物一覧」と「柑橘類の種類と特徴」について、初心者にもわかりやすくご紹介します。
日本でよく見られる柑橘類はもちろん、海外の珍しい品種まで、幅広くまとめました。
さらに、栄養素や食べ方、健康効果についても詳しく解説しています。
読み終えた頃には、自分好みの柑橘類を見つけられるかもしれません。ぜひ参考にしてみてください。
柑橘類とは?定義と特徴
柑橘類とは、ミカン科ミカン属(Citrus)に属する果物の総称です。
オレンジ、みかん、レモン、グレープフルーツなどが代表的な例として知られています。
共通する特徴は、果汁が豊富で、爽やかな酸味と香りがあること。
多くの柑橘類は、ビタミンCやクエン酸、ポリフェノールなどの栄養素を含んでおり、免疫力を高める働きがあります。
また、柑橘類の果皮には「リモネン」と呼ばれる芳香成分が含まれており、リラックス効果や防虫作用もあるとされています。
分類の仕方はさまざまですが、品種によって甘味が強いもの、酸味が際立つもの、香りが豊かなものなど、それぞれに個性があります。

柑橘系の果物一覧
日本でよく食べられる柑橘類
- 温州みかん(うんしゅうみかん):日本で最も親しまれている柑橘類。皮がむきやすく、甘みと酸味のバランスが良い。
- いよかん:愛媛県が主な産地。酸味が控えめで、香りが良いのが特徴。
- はっさく:やや苦味があり、さっぱりとした味。果肉がしっかりしている。
- ポンカン:甘みが強く、香りも豊か。皮が手でむきやすい。
- しらぬい(デコポン):糖度が高く、ジューシーで食べやすい人気の品種。
- 甘夏(あまなつ):酸味が爽やかで、春から夏にかけて出回る。
- 日向夏(ひゅうがなつ):白い綿の部分も一緒に食べられる独特の柑橘類。
- 橙(だいだい):強い酸味とほのかな苦味が特徴。日本では縁起物として正月飾りに使われることも多く、ポン酢やマーマレードの原料にもなる。
- シークワーサー:沖縄を代表する柑橘類で、爽やかな酸味が特徴です。ジュースやポン酢の原料として親しまれており、「ノビレチン」という成分を含むことから、健康効果にも注目されています。
- ゆず(柚子):香りが非常に高く、果汁よりも皮や果皮が料理や調味料に使われることが多い。ポン酢やお吸い物、ゆず茶などに利用される。
- すだち:徳島県の特産で、爽やかな酸味と香りが特徴。焼き魚や麺類に添えて使われることが多く、料理の引き立て役として人気。
- かぼす:大分県を中心に栽培されている柑橘類で、すだちよりもややまろやかな酸味。鍋料理や焼き魚に合う。
- たんかん:主に鹿児島や沖縄で栽培される、濃厚な甘みとコクのある柑橘類。ジュースや生食に適している。
- 河内晩柑(かわちばんかん):和製グレープフルーツとも呼ばれ、さっぱりとした酸味とほのかな苦味が特徴。夏の柑橘として人気。
- 文旦(ぶんたん):大きな果実と厚めの皮が特徴で、さっぱりとした甘酸っぱい味わい。高知県などで栽培されている。
- せとか:柑橘の大トロとも呼ばれる、非常に糖度が高くジューシーな柑橘。とろけるような果肉が人気。
- 甘平(かんぺい):愛媛県産の高糖度品種。果肉がプリッと弾けるような食感で、甘みが際立つ。
- はるみ:清見とポンカンの交配種で、手でむきやすくジューシー。春に出回るためこの名がある。

海外でよく見られる柑橘類
- オレンジ:世界中で栽培される代表的な柑橘。生食・ジュースに最適。
- グレープフルーツ:酸味とほろ苦さが特徴。ピンク系・ホワイト系の品種がある。
- レモン:料理やドリンクによく使われ、ビタミンCが非常に豊富。
- ライム:レモンより小ぶりで酸味が強く、カクテルや料理に最適。
- タンジェリン:マンダリン系で皮がむきやすく、甘みも強い。
- カラマンシー(フィリピン):非常に酸味が強く、調味料や飲料に使われる。
- ベルガモット(イタリア):アールグレイ紅茶の香料として有名な芳香柑橘。
- シトロン(地中海沿岸):皮が厚く香り豊かで、砂糖漬けにされることが多い。
- スイートライム(中東・インド):マイルドな酸味でジュースとして人気。
- 文旦(中国):果肉がしっかりしており、甘酸っぱい味わいが特徴。
- ゆず(日本):香り高く、料理や調味料として広く利用される。
- キーライム(メキシコ・アメリカ):独特の酸味があり、パイやドリンクに活用。

柑橘類の品種別特徴まとめ
果物名 | 味の特徴 | 主な時期 | 食べ方例 |
---|---|---|---|
温州みかん | 甘酸っぱくて食べやすい | 冬 | 生食、おやつ |
いよかん | 甘く香りが良い | 冬〜春 | 生食、サラダ |
はっさく | ほろ苦く爽やか | 冬〜春 | 生食、ジュース |
デコポン | 甘み強くジューシー | 春 | 贈答用にも人気 |
グレープフルーツ | 酸味と苦味がある | 通年 | サラダ、ジュース |
レモン | 強い酸味 | 通年 | 料理、ドリンク |
柑橘類の栄養と健康効果
柑橘類はビタミンCのほか、クエン酸・ポリフェノール・ペクチン(食物繊維)を含みます。
免疫力強化、疲労回復、腸内環境の改善、リラックス効果など多彩な効能があります。
糖度の高い品種もありますが、適量であれば健康維持に役立ちます。
柑橘類の楽しみ方・レシピアイデア
生で食べるだけでなく、さまざまな料理にも使えるのが柑橘類の魅力です。
- 柑橘サラダ:みかんやグレープフルーツを加えると、さっぱりとした仕上がりに。
- ジャム・マーマレード:皮ごと煮て保存食に。
- スムージー:柑橘とヨーグルトの相性は抜群。
- 柑橘ピール:砂糖漬けにしておやつに。
- 料理のアクセント:レモンやライムを肉料理・魚料理に添えて香りを楽しむのもおすすめです。
世界にはどのくらいの柑橘類があるの?
実は、世界中に存在する柑橘類の品種は100種以上あるとされています日本だけでも40種以上が流通しており、地域や気候に応じた独自の品種が発展しています。
さらに、柑橘類は自然交雑や人工交配によって次々と新しい品種が誕生している果物です。
例えば、しらぬい(デコポン)は清見オレンジとポンカンの交配種です。
東南アジアではカラマンシー、中南米ではスイートライム、アフリカではベルガモットオレンジなど、地域色豊かな柑橘類が数多く存在します。
これからも、世界の柑橘類は多様性を広げていくことでしょう。
柑橘類の歴史と起源
柑橘類の起源は、東南アジアやインド北部とされており、紀元前から人々に利用されてきた果物です。
最も古い記録では、約4000年前の中国で柑橘類が栽培されていたと伝えられています。
その後、シルクロードを通じて西へと伝わり、地中海沿岸地域にも広がっていきました。
古代ローマ時代には、レモンやシトロン(仏手柑)が上流階級の間で珍重されていたともいわれています。
日本には、中国から仏教とともに伝わったという説が有力で、奈良時代にはすでに「柑子(こうじ)」と呼ばれる柑橘類が存在していました。
以後、品種改良や交配が進み、現在のように多種多様な柑橘類が誕生するようになったのです。

品種改良と市場の変化
近年、柑橘類は需要の多様化に合わせて、品種改良が盛んに行われています。
昔ながらの酸味の強い品種だけでなく、甘みの強い高糖度系の柑橘や、種なしで食べやすいタイプ、皮が手で簡単にむけるタイプなど、消費者ニーズに応えた品種が次々に登場しています。
たとえば「しらぬい(デコポン)」や「せとか」「はるみ」といった品種は、いずれも高糖度で果汁たっぷり。贈答用としても人気が高まり、年末年始や春先の市場で注目されています。
また、農家の高齢化や人手不足を背景に、「栽培しやすさ」も改良の対象になっています。病害虫に強い品種や、早期収穫できる早生種の開発も進んでいます。
柑橘類の保存方法と選び方
柑橘類をおいしく楽しむためには、保存方法と選び方も重要です。
【保存方法】
- 常温保存の場合は、風通しの良い冷暗所に置くのが基本です。
- 冷蔵庫で保存する場合は、ポリ袋に入れて乾燥を防ぎましょう。
- 傷んでいる果実があると他の果実にも影響するため、早めに取り除いてください。
【選び方】
- 皮にハリとツヤがあり、ずっしりと重みのあるものを選びましょう。
- 色ムラが少なく、ヘタがしっかりしているものが新鮮です。
果物は鮮度が命。正しい選び方と保存方法を知っていれば、最後まで美味しくいただけます。
まとめ
柑橘系の果物は、種類の多さ・香りの豊かさ・栄養価の高さと三拍子そろった魅力的な果物です。好みや季節に応じて選べる楽しさも大きな魅力です。
「柑橘類の種類」を知っておくことで、より健康的で彩り豊かな食生活を送ることができます。
ぜひ、あなたのお気に入りの柑橘類を見つけて、日々の暮らしに取り入れてみてください。


ガーデンスプラウト
「My Organic Veggie Life」運営者・オーガニックライフナビゲーター
長い海外生活を経て、現在は日本で植物と動物に囲まれた暮らしを楽しんでいます。
家庭菜園やオーガニックライフのヒントを、ブログで発信中。
今後はYouTubeでもお届け予定です。